2012年11月18日日曜日

エデイケーション・プア:教育が国を滅ぼす?

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 この国、何処へ行こうとしているのだろう。
 見栄だけで動いて、それが身を滅ぼそうとしている。
 それに気がついても、止まらなくなってしまっている。
 そういう空気が支配しているのだろうか。
 ワーキングプアも進行している。
 加えてエデイケーションプアも進行して。
 唯一の救いはミエを張ることのない生態系が人口の増加を抑え込む方向に動いていることだろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2012/11/18 03:02
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/18/2012111800030.html

「年収の4割は子どもの教育費、老後の蓄えも投入」

 ソウル市盧原区に住む会社員のキムさん(45)さんは、小学5年生と2年生の娘のために昨年、教育費を2960万ウォン(約210万円)も投じた。
 学習塾は長女が5カ所、次女が3カ所に通い、通信教育も3種類受講した。長女は私立小学校に通っているため、学費は年間800万ウォン(約 56万円)にも上る。
 計算すると、子どもの教育費だけで年収の40%を占めていることが分かった。
 キムさんの老後の備えは、月給から自動的に引き落とされる国民年金のほかに、個人年金として月70万ウォン(約4万9000円)を積み立てているだけだ。
 キムさんは
 「55歳くらいで退職すると思うが、そのころ次女はまだ高校3年生で、個人の積み立て年金も結局子どもの教育費に回さなければならなくなるかもしれない」
とため息をついた。

■老後の備えの最大の敵は「子どもの教育費」

 このように
 「子どものために老後の人生が担保となってしまった家庭」
は、何もキムさんの家庭に限ったことではない。
 新韓銀行が今年5月末、全国24-59 歳の顧客1524人を対象にアンケート調査を行った結果、退職に備える上での障害として「子どもの教育費」を挙げた人が22%と最も多かった。
 次いでマイホーム資金、子どもの結婚資金という回答が続いた。
 子どもの教育費と子どもの結婚資金という回答を合わせれば実に36%に達し、結局子育て資金が退職を考える上で最大の足かせになっていることが分かる。
 これらの分析結果は、新韓銀行が顧客20万人に電子メールでアンケートを送り、寄せられた回答を分析したものだ。

 回答者は子どもの教育費として月平均134万ウォン(約9万4000円)を費やしていると答えた。
 園児は月平均 89万ウォン(約6万2000円)、小学生は93万ウォン(約6万5000円)、中学生は108万ウォン(約7万5000円)、高校生は149万ウォン(約10万5000円)、大学生以上は168万ウォン(約11万8000円)と、進学すればするほど資金が必要になってくることが分かった。

 「子どもに投資する目的は何か」
という質問には、
 「投資はするが見返りは望まない」(38%)
という回答が最も多かった。
 次いで「子どもがいい職業に就けるように」(35%)、
 「いい結婚相手が見つかるように」(13%)、
 「子どもがいい大学に入れるように」(9%)という回答が続いた。
 全ては子どもに無条件で与える親の献身的な姿勢を物語るものだった。

 年を取って退職が近づけば近づくほど、老後の準備をしていかなければならないわけだが、アンケート結果を分析すると、回答者たちは年を取るほど老後の準備よりも、子どもに全てを投入しようとする傾向の方が強いことが分かった。
 中でも50代の回答者は
 「子どもに対する投資の方が老後の備えよりも重要だ」(18%)
という回答が
 「老後の備えの方が子どもに対する投資よりも重要だ」という回答(17%)を上回った。
 一方で、30代の回答者は、
 「子どもに対する投資がより重要だ」という回答が11%にとどまったのに対し、
 「自分の老後の準備の方がより重要だ」という回答は23%にも上った。

 また
 「子どもに対する親の愛情はあっても、目上の人に対する愛情はない」
という古い格言をほうふつさせるアンケート結果もあった。
 回答者たちは両親の生活費として月平均で38万ウォン(約2万7000円)を支出していることが分かった。
 これは、子どもの教育費のわずか4分の1にすぎない。
 にもかかわらず、全回答者の42%は両親の老後の生活費をまかなうのが「負担」と回答している。

■老後の準備、公務員や教師は比較的充実か

 「自分の退職後の状況について自ら点数を付けるとしたら何点か」
との質問には、公務員や教師が100点満点で64点を付け、点数が最も高かった。
 公務員や教員年金が老後保障の心強い手段になっている点が反映された結果とみられる。
 次に専門職従事者(60点)、国営企業や政府傘下機関の職員(58点)、大企業の役員(57点)、自営業者(57点)、中小企業の役員(52点)の順となった。

 また、回答者たちは老後に対する備えが十分にできていないことが分かった。
 専門家たちが老後に備える理想的な手段として薦めている
 「年金3セット(国民・退職・個人年金)」
に全て加入している回答者は10人に1人の割合にとどまり、国民年金だけに加入しているという人が3人に1人だった。
 3セットのうち二つに加入しているという人は10人に4 人の割合だった。

 新韓銀行の関係者は
 「生活費を削り、無理して子どもの教育に投資する親よりも、退職後に子どものお荷物にならない親の方がはるかに理想的だといった認識が定着していくべきだ」
と説明した。





レコードチャイナ 配信日時:2012年11月17日 21時9分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=66552&type=0

中国と韓国、どちらで暮らすほうが高齢者は幸せか―韓国紙

 2012年11月3日、韓国紙・朝鮮日報は
 「公園で歌やダンスに講じる高齢者、うらましいと思ったら負け!
と題した記事を掲載した。5日付で環球時報が伝えた。

 中国の公園ではここならではの光景が見られる。
 集まって元気よく歌っている中高年・高齢者のグループがあちらこちらにあり、指揮者や伴奏者もいて、かなり本格的だ。
 高齢者たちは皆、実に元気はつらつとしていて、足を止めて彼らの歌を楽しむ人も少なくない。

 上海の魯迅公園でも、高齢者たちが集まる合唱団の歌声が高らかに響いている。
 毎回100人以上集まり、誰でも飛び入り参加できるという。
 なぜ合唱団に参加しているのかと聞くと、
 「みんなと一緒に和気あいあいと歌っていると、明るい気持ちになる。
 交流の輪も広がって、とても楽しい」
と答えてくれた。
 雨の日以外は、毎週土曜日午後に集まり、彼らが青春時代を共にした歌謡曲を歌うという。

 高齢者たちの楽しそうな姿は公園だけにとどまらない。
 将棋や二胡の演奏を楽しんだり、太極拳や剣舞の練習にいそしんだり、たこ揚げや麻雀に興じたり、鳥かごを持って散歩したりする高齢者の姿は、街中いたるところで目にすることができる。
 高齢者たちがみな、やることもなく、暇を持て余しているように見えるかと言えばそうではない。
 彼らの表情は自信に満ち、ゆとりを持って生活を満喫しており、一種の頼もしささえ感じられる。
 韓国ではこのような光景をなかなか見られない。

 中国で定年退職した高齢者は韓国の高齢者よりもずいぶん幸せであるように感じる。
 それは決して金銭面の問題ではなく、文化的な違いである。
 中国の文学者・林語堂(リン・ユータン)氏はかつて、
 「中国にはお年寄りを敬う伝統的な精神文化が根付いている。
 高齢者が幸せな生活を送るのに最適な国である」
と言っていた。
 「資本主義国家の韓国で暮らす高齢者たちは、
 社会主義国家・中国の高齢者たちよりも、果たして幸せなのだろうか
と自問自答せずにはいられない。




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